緑茶について

緑茶について

お茶の種類

お茶は、色によって大きく3 つの種類に分けることができます。緑色の緑茶、茶色の烏龍茶、赤色または黒色の紅茶です。これは、製造方法の違いによるもので、いずれのお茶も「チャ」の樹――学名「カメリア・シネンシス」の芽や葉からつくられます。

緑茶、烏龍茶、紅茶の製造方法の主な違い

緑茶、烏龍茶、紅茶の製造方法の主な違い

緑茶の分類

緑茶は、「チャ」の樹の育て方と、生葉を蒸した後の製造工程の違いによって分類されます。
緑茶の分類

お茶の歴史

お茶の歴史

お茶を初めて口にしたのは中国の伝説に登場する神農帝で、紀元前2700年頃と伝えられています。神農帝は、人々が食べられる植物を調べるために山野をかけめぐって野草を試食し、一日に72 種類もの毒にあたり、そのたびに茶の葉を噛んで毒を消したといわれています。
日本にお茶が伝わったのは800年代。中国に学んだ僧侶たちが、茶葉とともにチャの種子も持ち帰り、お茶の栽培が始まりました。
寺院を中心に普及していたお茶は、1300年代にはいると貴族や武士層にも広がっていきます。1500年代には、禅の思想を取り入れた、「侘び、寂び」を精神的な基本とする「茶の湯(茶道)」が生まれ、千利休によって確立されました。

このころにはチャの栽培面積も増え、庶民も自家用の番茶をつくり、口にするようになりますが、いれたお茶の色は赤茶けたものでした。現在のような美しい緑色の水色と独特の香りをもつ「煎茶」がつくられるようになるのは、千利休の時代からさらに150年余りのちの1738年のことです。これが「宇治製法」として現在の煎茶につながっています。

「うま味」を愉しむ緑茶

日本人は、千二百年もの永い年月をかけて、茶の湯に代表される、独自のお茶の世界を形づくってきました。湯が沸く音、茶碗の手触り、美しい水色、香り、味わい……。緑茶はまさに五感で味わう飲み物です。緑茶のもつ深い魅力に触れてみませんか。

紅茶や烏龍茶は香りを楽しむお茶です。一方、緑茶は、茶葉そのものがもつ若々しくさわやかな香りと、加熱や焙煎に由来する甘く熟成した香りなどの独特な香気に加え、美しい緑色の水色、さらにお茶に含まれるアミノ酸の「うま味」を楽しむことができる魅力あふれるお茶です。
かつて食品の味は、「甘味」「塩味」「酸味」「苦味」の4つが基本とされてきました。ところが、日本では、料理に使われる昆布や鰹節などの味が4つの基本味では説明できないため、「うま味」が加えられたのです。
緑茶をいれたとき、溶け出してくる量がもっとも多い成分はカテキン類、次いでアミノ酸類、カフェインで、これらの成分量のバランスによって味が決まります。

分類 成分
アミノ酸類 テアニン 甘味、うま味
グルタミン酸 うま味、酸味
カテキン類 エピカテキン 苦味
エピガロカテキン 苦味
エピカテキンガレート 渋味、苦味
エピガロカテキンガレート 渋味、苦味
カフェイン   軽い苦味

こうしたさまざまな成分や香りなどが複雑に作用しあうことで、緑茶の豊かな風味がつくられています。
緑茶をいれるときは、急須の中の最後の一滴まで注ぎ切りましょう。最後の一滴は「ゴールデンドロップ」とも呼ばれていて、緑茶のうま味成分がたくさんつまっています。

ゴールデンドロップ


驚きのナチュラルドリンク、緑茶

緑茶はおいしいだけではなく、毎日飲むことで身体を健やかに保ってくれます。その健康効果は驚くほど。しかも、心にも効くのです。緑茶がもたらしてくれる心豊かな時間、やすらぎやリラックス効果に、いま世界中から熱い視線が注がれています。

緑茶はまるで万能なサプリメント

驚きのナチュラルドリンク、緑茶

緑茶は古くから、身体によい飲み物であることが知られていました。
緑茶にもっとも多く含まれている成分「カテキン」には、虫歯や口臭を防ぐ働きをはじめ、高血圧の予防、肥満の防止、抗酸化作用、抗菌・殺菌作用、抗ウイルス作用、抗ガン作用など、多くの機能があります。
また、緑茶は壊れやすいビタミンC を効率よく摂ることのできる数少ない飲み物です。一日4~5杯の煎茶を飲むと、一日に必要なビタミンCの約半分、50mgを摂ることができます。
ビタミンCは、お茶の中でも煎茶にもっとも多く含まれ、その量は野菜の中でも含有量の多い赤ピーマンの約1.5倍に相当します。烏龍茶のビタミンC含有量はごくわずかで、紅茶にはまったく含まれていません。

このように、緑茶は優れた健康効果をもつ機能性飲料です。茶葉にお湯を注ぐだけで、とても手軽に、しかもおいしくいただけるのも大きな魅力。しかも、カロリーは500mlあたりわずか10kcal。安心して、毎日飲み続けることができます。

緑茶でやすらぎのひとときを

緑茶でやすらぎのひとときを緑茶に含まれるアミノ酸の一種「テアニン」は、ほどよいうま味と甘味を与えてくれる大切な成分です。テアニンには、心身をリラックスさせる効能があります。テアニンを摂ると、リラックスしたときに発生する脳波であるα波が出ていることがわかっています。α波が出ているときは、リラックスしながら集中力も高まっています。
また、緑茶の香り成分にはアロマテラピー効果があります。緑茶の香りそのものが、リラックスやくつろぎ、やすらぎを与えてくれるのです。
緑茶は喉の渇きだけでなく、心や身体までも潤してくれます。


緑茶の輸出量は倍増

緑茶の輸出量は健康志向などを背景として、平成17(2005)年の1,096トンから平成24(2012)年の2,351トンまで2倍に増加しています。また、平成24(2012)年の輸出量を国別にみると、米国が1,127トンと48%を占めており、次いで、台湾(262トン)、シンガポール(257トン)、カナダ(144トン)の順となっています。
イギリスでも、緑茶のティーバッグの売り上げが大きく伸びています。英市場調査会社ミンテルによると、健康にいいというイメージが受け、2011年の売上高は約2200万ポンド(31億円)と2年前より83%も伸びています。

ジャパニーズグリーンティー(日本茶)は、心や身体を健康にする優れた飲料としてだけではなく、文化やしきたり、もてなしの心など、日本ならではの価値や存在感をもっています。
100年前、緑茶は生糸に次ぐ、日本で2番目の輸出産品でした。先の戦争を機に、10分の1まで輸出量が落ち込んでしまいましたが、ここ数年、確かな復調の兆しが見えてきました。
メードインジャパンの緑茶は、これから世界に広く流通していくでしょう。

緑茶の輸出量は倍増

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